土を掘ったり、寄せたりするのに使います。用途によってさまざまな形のものがあります。(西院)
茶摘み籠・茶壺・冷まし籠・茶通し
向島小学校には、お茶づくりの道具が残されています。宇治に近いこの地域には、製茶を行う家もあり、機械化される前の道具がみられます。
中央にある茶摘み籠は、その名の通り、茶葉を摘み取るときに用いる籠です。小さいものは紐をつけて腰などに下げ、直接茶葉を入れました。大きいものは茶木の間において、小さい籠で摘んだ茶葉をまとめて運びました。
左にあるのは茶壺で、茶葉の貯蔵や運搬に利用されました。陶器で作られ、その上からを反故紙を貼り、また内側に釉薬を施して湿気防止の工夫がされました。茶壺の一番出っ張った部分には緩衝材として縄が巻かれ、破損を防ぎました。口には木製のをして、油紙や渋紙でって密封しました。宇治周辺では主に信楽焼の茶壺が用いられました。
後ろにある大きな籠は、冷まし籠です。茶づくりの工程では、摘んできた茶葉は発酵を止めるため、すぐに蒸す作業に入ります。蒸しあがった茶葉をこの冷まし籠に広げて冷ましました。
左の奥にある籠は、茶通しです。茶ぶるいとも呼ばれるこの道具は、蒸された茶葉を揉んで乾燥し、できた荒茶の大きさを揃えるため道具です。網目の大きさは作る茶等に応じて使い分けられました。
犂は牛に引かせて、田畑を耕す道具です。上の写真は牛に引かせますが、左のものは人間が引きます。畑のと畝の間を後ろ向きに引きながら、溝の土を畝にあげていきます。(向島)
鉄爪の間に稲穂を通し、手前にひくと、モミが向こう側に落ちて脱穀できます。足踏脱穀機が普及するまで、広く使われました。(樫原)
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